• 公開日:2022年08月18日
  • | 更新日:2022年11月18日

ハイスペックなのに低消費電力!汎用プロセッサーAM62xシリーズのご紹介

はじめに

Texas Instruments社(以下、TI社)は数多くのマイコン、プロセッサー製品を保有しています。その中でも今回は最新のプロセッサーであるARM Cortex-A53を搭載したAM62xシリーズをご紹介させていただきます。

本製品はSitaraプロセッサーというシリーズに分類される製品となります。そもそもプロセッサーとは?という点が気になる方については、以下の記事を合わせてご参照ください。

・これで分かる!!プロセッサとFPGAとASICの違い:https://emb.macnica.co.jp/articles/8204/

AM62xの特長

AM62xの実際のアプリケーションの使用例としてはHMI(Human Machine Interface)などの操作パネルが挙げられますが、性能面と電力面から、バッテリー駆動のIoT機器など汎用的に使用できるプロセッサーです。本製品の特長を以下の3つにまとめてみました。下図と合わせてご参考ください。

(図1)AM62x機能ブロック図

出典–Texas Instruments AM62x Sitara™Processors datasheet
https://www.ti.com/jp/lit/ds/symlink/am623.pdf

ハイパフォーマンス

最大1.4GHzで動作するArm Cortex-A53 64bit CPUを最大4つ搭載しています。また、サブコアのArm Cortex-M4F 32bit CPUや3D GPUなど、メインCPUの負荷を軽減する機能が搭載されているため、様々なアプリケーションに使用することができます。さらに、これまでの同等クラスのプロセッサーと比較してもコストが低くなっているため、低コストかつ高性能なアプリケーションを実現することができます。

カメラ入力とデュアルディスプレイ対応

カメラインターフェースであるMIPI CSIに対応しているため、カメラ入力が可能です。また、HDMIやLVDS(低電圧差動信号伝送)経由でのデュアルディスプレイ機能に対応しています。これにより、カメラをベースとする画像処理機能や、デュアル・スクリーンのフルHDディスプレイを実現する事ができます。

低消費電力

これまでの同等クラスのプロセッサーと違い、処理性能を上げながらも0.75Vと低いコア電圧で動作することができ、このときの消費電力は1.5W未満となります。また、複数の低消費電力モードを搭載しており、一番低いディープスリープモードでは、5mW以下の消費電力を実現することができます。さらに、専用のPMIC(Power Management IC)を使用することで、電源周辺のハードウェア設計をシンプルにすることができます。メーカーからは“単三電池で1,000時間以上動作可能”と歌われており、バッテリー駆動のポータブル製品などに使用することも可能です。

開発環境

ハードウェアとしては、TI社よりAM62xシリーズの評価ボードがリリースされております。

ソフトウェアとしては、TI社より専用SDK(Software development kit)が提供されております。

また、ソフトウェア開発者向けの専用ページも用意されているため、初めての方でもスムーズに評価を開始することができます。

まとめ

AM62xシリーズはハイスペックかつ低消費電力な次世代汎用プロセッサーになります。本製品にご興味をお持ちの方や詳細な製品情報が必要な方は、以下のリンクより資料をダウンロードしていただければ幸いです。

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