- 公開日:2024年11月22日
- | 更新日:2024年11月29日
ルネサス クロック製品 VersaClock7 評価ボードの動かし方とGUIツールの使い方
- ライター:永原 佑真
- クロック
ルネサス クロック製品 VersaClock7 評価ボードの動かし方とGUIツールの使い方
冒頭
本記事では、ルネサスクロック製品であるVersaClock7の評価ボードの動かし方とGUIツールの使い方についてご紹介します。
ハードウェア環境の構築方法及び専用のGUIツールのインストール・設定方法を見ていきます。
VersaClock7とは
VersaClock7とは、ルネサス社のクロックジェネレータ・ジッタアッテネータ製品ファミリの内の1つで、小型のパッケージにユニークな機能を集積した高性能製品となっております。ROMに出力周波数や出力タイプに関する設定を書き込み、起動時に設定情報を読み込み、所定のクロック信号を出力します。
動作環境
VersaClock7評価ボードの動作確認をするためには以下準備します。
<評価ボード>
<ソフトウェアツール>
その他、PC, USBケーブル, オシロスコープを用意します。
評価ボードについて
使用するRC31008評価ボード(EVB)は、PCIe Gen 1-6準拠のシンセサイザモードまたはジッタ減衰モードでRC31008Aを評価するユーザをサポートするために設計されています。 EVBをRenesas Integrated Circuit Toolbox(RICBox™)ソフトウェアが動作するユーザのコンピュータにUSBで接続すると、RC31008はクラス最高の性能で様々な周波数に設定することが可能です。 RC31008は、合計8組の差動出力により、様々な機能を提供します。 各出力のペアは、LVCMOS、LVDS、LP-HCSLにプログラムすることができます。 5つの汎用入出力(GPIO)と4つの汎用入力(GPI)があり、出力イネーブル、パワーダウン、コンフィグレーション選択、ステータス出力に対応しています。 VDDX、VDDR、VDDA、VDDD、VDDO1、VDDO2、VDDO3、VDDO4、VDDO5、VDDO6の電圧レベルはジャンパで設定可能です。 また、EVBキットには、EEPROMから設定を読み込むためのソケットが搭載されています。
RICBoxについて
RC31008-EVB評価キットを動かすためには、専用のソフトウェアツールである、RICBoxをPCにインストールする必要があります。
ルネサス社のWebページからツールをダウンロード可能です。以下にインストールまでの流れを示します。
<インストールまでの流れ>
1. ルネサス社のツールダウンロードページへアクセス
2. ページ内の下図赤枠部をクリックし、.exeファイルをダウンロード
3. ダウンロードした、.exeファイルをダブルクリック
4. インストーラーの案内に従い、インストールを完了させる
動作方法
<ハードウェア側>
1. 評価ボードとPCを、USBケーブルで接続します。
2. 今回使用する、OUT1の出力端子にオシロスコープのプローブを接続します。
<ソフトウェア側>
PC側ではインストールしたRICBoxを起動します。
1. 初期画面にて、左上の ”Help” をクリックし、”Updates” を選択。
2. RICBox Updates画面にて、”R_VersaClock7” を選択し、”Install” をクリック。
3. 初期画面にて、“Create new project” をクリック
4. Select a Product Familyの項目の中から、”VersaClock7”を選択
その後、Select a Product Variantの項目の中から、”RC31008A” を選択し、OKをクリックします。
5. RC31008A用環境の初期化が完了すると、コンフィグ設定画面が開くので、“Diagram” を選択 (①)し、出力周波数を100MHzに設定します。(②)
6. “BANK1”を選択するとBANK1の設定画面が出てくるので、信号タイプを “LVCMOS (positive side only)” に設定します。
7. ”Not Connected” をクリックし、“Connect” を選択。Not ConnectedがConnectedに変わると、ツールと評価ボードが接続された状態となります。
以上設定後、設定内容がレジスタに反映されて、100MHzのクロック信号が出力されることをオシロスコープで確認できます。
まとめ
VersaClock7の評価ボードを専用のGUIツールを使用して動作させる手順についてご紹介しました。
今回は動作環境の構築方法をメインにご紹介しましたが、別記事にてジッタ測定などの特性評価をご紹介します。
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