• 公開日:2025年03月26日
  • | 更新日:2025年09月30日

ルネサスエレクトロニクスBLE製品 DA14531MOD (2) SPS UART ボーレートを変更してみました

冒頭

本記事では、ルネサス製品であるDA14531MODを搭載したボード「BLE TINY Click」(MIKROE社)を使用し、ルネサスのBLEソリューションであるSerial Port Service(SPS)の動作確認についてご紹介します。「ルネサスエレクトロニクスBLE製品 DA14531MOD (1) SPSサンプルコードを動かしてみました」に引き続き、本記事ではUARTのボーレートの変更手法をご紹介します。

 

事前準備

ルネサスエレクトロニクスBLE製品 DA14531MOD (1) SPSサンプルコードを動かしてみました」の内容をご確認ください。

 

UARTのボーレートの変更方法

  1. フォルダ「user_config」内の「user_periph_setup.h」を開きます。73行目を以下のように変更し、保存します。
    変更前:#define BAUDRATE_CONFIG 8
    変更後:#define BAUDRATE_CONFIG 5
    ※これはボーレートを921600から115200に変更した設定です。
  1. 「ルネサスエレクトロニクスBLE製品 DA14531MOD (1) SPSサンプルコードを動かしてみました。」の手順に従ってファームウェアをビルドし、書き込みます。

 

  1. PCでTera Termを2つ起動し、該当するポートに接続してください。ターミナルの設定は下記の通りです。
  2. 下記の動画の通り、両デバイスともUART baudrate = 115200で動作確認ができました。

    独自UARTのボーレートの変更方法

  3. 続きまして、デフォルトのコードで用意されていない独自のボーレートの設定方法をご紹介します。最初にボーレートの計算が必要です。
    DA14531 DatasheetのP.108に記載されている通り、ボーレートの計算式は以下の通りです。
    Divisorを正しく設定することで、ボーレートを設定できます。

    Divisorは、DLH、DLL、DLFの3つのレジスタで構成されています。
    例としてボーレートを50000に設定してみます。
    Serial clock frequencyが16MHzの場合、計算は以下のようになります。

  4. フォルダ「sps_driver_api」の「uart.h」ファイルを開き、251行目を以下のように変更し、保存します。
  5. ビルドし、BLE TINY Click (device) に書き込みます。
  6. Tera Termでボーレート50000で正常に動作することを確認しました。

 

最後に

本記事では、UART_BAUDRATE_115200のレジスタの設定を強引に変更してボーレート50000にしています。

製品化する際には、プログラムの構造を考慮してコードをカスタマイズすることが求められます。

以下に、DA14531MODの製品ページのリンクを記載します。

DA14531MOD