• 公開日:2025年10月16日
  • | 更新日:2025年10月17日

ししおどし作ってみた!~第1話 仕様書作成~

はじめに

 

みなさま初めまして。2025年新卒入社の上田です。

 

マクニカでは新人FAE研修として「製作実習」があります。仕様設計、部品選定、ソフトウェア製作などなど…モノづくりを通して技術力を身に着ける研修です。

 

半年前までフラスコを握っていた手を、はんだごてに握り替えた新人の、

約2か月での成長を見ていただければと思います。

(筆者は化学系出身です。)

 

初回は「計画編」です。

 

製作条件

製作実習では、以下6項目の製作条件が与えられます。

 

1.Renesas FPB-RA0E1マイコンキットを使用する

 

2.FSP(C言語)を用いてプログラムを作成する

 

3.センサをつける(温度,湿度,照度,圧力など)

 

4.表示系をつける(LED,7seg LED,LCDなど)

 

5.駆動機構をつける

 

6.何かしらの割り込みを使用する

 

何を作る?

マクニカの製作実習課題は、カンパニーによって様々です。

私の所属カンパニーでは、「条件を満たせば何を作ってもOK!」でした。

 

自由すぎる。

 

何を作ってもいいと言われると、選択肢が多すぎて困りました。

 

せっかくなら、既製品として売られていなくて、過去に誰も作っていなくて、私が好きなモノを作りたい。

 

そこで、

「鹿威し」

を作ることにしました。

 

製品仕様

作るものが決まった後は、いよいよ仕様設計です。

 

今回私が製作するのは

「~お手軽風流~ 水無しで動く鹿威し」

です。

 

主な機能は2つ。

  1. 鹿威し機能

→モーターの駆動により、竹が傾く

 

  1. おみくじ機能

→お参り(拍手)を検知するとおみくじ結果がランダムに表示される

 

サブ機能として

 

・リセット機能

・竹角度微調整機能

 

も盛り込みます。

 

おみくじ機能を搭載することで、見るだけでなく、楽しめる、唯一無二の鹿威しを目指します。

 

製品イメージ

早速製品のイメージ図です。

 

条件として与えられた、センサや表示系を取り付けます。

モーターが回転して糸を巻き取ると、接続された竹が傾くというシンプルな作りです。

 

また、スイッチは5つ設置します。

  1. スタート
  2. リセット
  3. 鹿威し待ち時間選択
  4. 竹傾き調整(左回転)
  5. 竹傾き調整(→回転)

 

 

 

こだわりポイントはLEDです。

水を使わない代わりに、3つの青色LEDを使用してイメージさせています。

このLEDは鹿威し開始後3秒毎に点灯し、竹が倒れきったら1秒毎に消灯します。

あたかも水が溜まって流れていくようですね。風流です。

 

この後、仕様書発表会に向けて状態遷移図やブロック図などを作成しました。

製品の流れが一番つかめるのが状態遷移図のため、これのみ掲載いたします。

仕様書作成までのまとめ

仕様のアイデアを考えるまではわくわくしていましたが、いざ状態遷移図や回路図など紙に起こすとなると…大変でした。

頭の中でイメージしていることを、他人にも伝わるような資料を作成する苦労を痛感しました。

 

仕様書が完成したら、あとは実行するのみです!

次回からいよいよ、待望の「製作編」です☆

第2話