- 公開日:2019年03月29日
- | 更新日:2022年11月30日
【IoT】Bluetooth対応DLP NIR分光器で成分分析やってみた
- ライター:Rio
- その他
はじめに
こんにちは。最近、おもしろい評価ボードを入手しましたので今日はこれを紹介したいと思います!
DLP NIR Scan Nano (DLPNIRNANOEVM)
近い将来、奥さま方がスーパーに食品検査装置を持ち込んで安心・安全な食品を買うとか、カロリーや脂質を調べる、水質や空調管理を行う時代がくるかもしれません。TIのDLPを使って、食品検査、成分分析といった分光器(ブンコウキ)へ応用できる評価ボードです。なんと手のひらサイズでIoTにも対応です!
分光器とは
分光器は光の電磁波スペクトルを測定する光学機器の総称です。なんだか難しいですが、空港などで見かけるペットボトルの検査などが日常生活で馴染みのあるものでしょうか。分光器の原理は、光をスペクトラム拡散させて波長分解したあとに、その光を波長成分ごとに順番に測定対象へ照射します。成分によって反応が異なるため対象物を傷つけずに成分分析をすることができます。
機材の準備
記事で使用する機材は以下のとおりです。
評価ボード DLP NIR Scan Nano (DLPNIRNANOEVM)
DLP NIR Scan Nano (DLPNIRNANOEVM)のご購入、納期確認等のご相談につきましては、以下よりお問い合わせください。
micro USBケーブル
評価ボードに付属されていませんので別途用意してください。
Windows PC(Windows 7, 64bit CPU)
当社では上記のPCを使いました。User’s Guideを参照すると記事で使用するGUIツールが正式にサポートされているのはWindows 7、もしくはWindows 8のPCとなるようです。
User’s Guideはコチラ。
DLP NIRscan Nano EVM (Rev. F)
iPhone
実験ではiPhone6を使いました。iOS7.1以上を搭載したiPhone4S以上、iPad3以上であれば実験環境が整います。
動かしてみよう
なにはともあれ動かしてみましょう!
箱から取り出そう
写真は以下のとおりです。箱には評価ボードが入っています。PC-USBケーブル-評価ボードを接続したら準備オッケーです。電源はUSBバスパワーで供給され緑色のLEDが点滅します。
GUIソフトでテストしてみよう!
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- 以下のURL画面中ほどにあるAvailable Versionsから「DLP NIRscan Nano GUI – Windows」をDownloadします。ソフトは無償でTIから提供されていますので、myTIの登録をしているユーザーであれば誰でも入手可能です。
DLP NIRscan Nano GUI – Windows
- 以下のURL画面中ほどにあるAvailable Versionsから「DLP NIRscan Nano GUI – Windows」をDownloadします。ソフトは無償でTIから提供されていますので、myTIの登録をしているユーザーであれば誰でも入手可能です。
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- PCへGUIソフトをインストールしたら早速デスク脇にあったコピー用紙を測定してみようと思います。コピー用紙を測定しやすいように折り曲げて、Nano Scanのレンズと密着するように置きます。これで準備完了です。
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- 次に先ほどインストールしたGUIを起動します。評価ボードとPCがUSBケーブルで接続されていれば、GUI画面で「Connected」ボタンがグリーンに点灯しますので、この状態で準備完了です。GUIからScanボタンを押すと以下のように成分が表示されます。
グラフの見方は横軸が光の波長、縦軸がその強度です。分光器の原理は、光をスペクトラム拡散させて、周波数分解したあとに分解した光を波長成分毎に順番に測定対象へ照射して反応を測定するというものです。紙で測定した場合には、波長約1300-1330nmあたりにピークがみられました。
- 次に先ほどインストールしたGUIを起動します。評価ボードとPCがUSBケーブルで接続されていれば、GUI画面で「Connected」ボタンがグリーンに点灯しますので、この状態で準備完了です。GUIからScanボタンを押すと以下のように成分が表示されます。
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- 次に、プラスチックと、僕の指で測定してみます。測定前にGUI画面からOverlayのチェックをつけておくと、前の測定と比較できて結果がよくわかります。
プラスチックは、1180nm, 1380nm近辺に特徴的なくびれが見れることがわかります。
指は、1380nmを超えた波長ではほとんど反応がなくなることがわかります。
- 次に、プラスチックと、僕の指で測定してみます。測定前にGUI画面からOverlayのチェックをつけておくと、前の測定と比較できて結果がよくわかります。
iPhoneとの連携
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- 評価ボードにはCC2564MODNというdual-mode対応のBluetooth & BLEモジュールが搭載されています。これ使ってiPhoneから評価ボードをコントロールすることができます。アップルストアからNIRScan Nanoという名前でアプリをインストールしてください。
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- 評価ボード脇のScanボタンを長押ししたあと離すと、青色のLEDが点灯しiPhoneと接続できるようになります。
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- アプリを起動して画面右上のScanボタンをクリックし、次にStart Scanボタンを押すと測定が開始されます。結果はアプリ上に表示されます。
Next Step – 次に進めるには
TIのWebサイトにはさまざまな情報があります。この記事にご興味をもたれた方は以下もご覧ください。きっと参考になるはずです!
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。