記事一覧

  • ディスクリート vs IC ~理想ダイオード回路比較~

    あるお客様が電源のダイオードOR回路を検討している際、理想ダイオードICを紹介したところ、こんなコメントを頂きました。 「理想ダイオードって、 ICじゃなくてもできそうですよねwwww」 えぇ、、まぁ、、   言いたいことはわかります。 ダイオードOR回路は異なる電圧を1系統にまと……

  • 低ノイズ、高放熱特性パッケージ電源製品のご紹介

    はじめに これまでDCDCスイッチングレギュレータは大きなノイズ源として認知され、特にノイズにセンシティブな回路には敬遠されてきました。しかしながらこれに代わるDCDCコンバータの代表例としてリニアレギュレータが挙げられますが効率の課題があり、大きな電流を消費するところには使いづらいという側面があ……

  • 「その電源ICのノイズ、本当にICから出ているノイズですか?」

    スイッチング・レギュレータを選定後いざ評価をしてみると「出力電圧のノイズがひどくて負荷側の定格を守れない!」となったことはありませんか。そんなとき次のように電源ICの不良を疑うと思います。 ・IC周りの部品はデータシート通り選定しているのに、ICの不良じゃないか? ・入力電源にノイズはないの……

  • Phase Inverting 昇圧DC/DCコンバータ―の動作

    低い電圧から高い電圧を生成する昇圧電源回路ですが、降圧電源に比べ、その設計の難易度は上がります。 その理由は、回路内を流れる電流が大きくなるから。 そこで、本稿では、回路を2つに分け、並列に動作することで電流を分散する「Phase Inverting(位相反転)」について、説明します。 【……

  • ~TINA-TI~ 無料のお手軽回路シミュレーター 

    皆さんは自身が考案した回路の動作確認の際、どんな回路シミュレーターをお使いでしょうか? 中にはライセンス購入が必要なシミュレーターをお使いの方もいると思います。 今回は無償で使用できるTexas Instruments社(以下、TI社)のアナログ回路シミュレーター、「TINA-TI」をご紹介……

  • ドロップアウト電圧の正体!

    はじめに リニアレギュレーターを検討する際に、ドロップアウト電圧(VDO)という言葉を耳にすることがあると思います。 リニアレギュレーターのデバイス毎にドロップアウト電圧の値が異なります。 *ドロップアウト電圧についてはこちらをご参照ください。 ではなぜデバイス毎にVDOが異なる……

  • リニアレギュレーターのジャンクション温度の算出と実測値の比較

    はじめに ジャンクション温度(Tj)の算出を行う場合、データシートに記載されているθJAを使って(Tj)を求めている方が多いと思いますが、本記事ではそのTjの算出とデバイス表面温度の実測値からψJTを使って算出したTjの違いをみていきます。 詳しいTjの算出方法は、こちらの記事で紹介しており……

  • ESD保護素子を適切にレイアウトする方法

    初めに 電子機器の試作も終盤にさしかかり、ESD試験を行ったら通らない。アプリケーションに応じたESD保護ダイオードを使っているはずなのに思ったように特性が改善しない。 こんな経験はありませんか?このような場合、ESD保護素子のレイアウトに原因があるかもしれません。 本ブログでは、ES……

  • Spiceシミュレータを活用した熱設計の評価

    はじめに 前回は、熱設計をする上で重要な熱の移動と熱抵抗について解説しました。前回の内容で解説したようにモデル化して基板内の熱抵抗を求めることができれば、電気回路に等価的な利用が可能となります。電気回路としては、簡単な抵抗と電流源で構成することができるため、非常にシンプルであり後に述べるように低コ……

  • 熱設計について(熱の移動編)

    はじめに 前回は、熱設計の基本フローの内容でしたが、今回はもう少し熱設計の知識としてデバイスが実装された基板上での熱について少し詳細を取り扱ってみようと思います。   熱の移動について まず初めに触れていくのはデバイスで発生した熱がどのように移動(経路)していくかについてです。……