• 公開日:2022年12月09日
  • | 更新日:2022年12月12日

電源ICで、出力電圧の誤差が大きいですが、どういった原因が考えられますか?

リニアレギュレーターや降圧スイッチングレギュレーター等で出力電圧をフィードバックピンの分圧抵抗で決定するデバイスでは、
フィードバックピンの分圧抵抗値が大きい場合、出力電圧に誤差が生じる可能性があります。
TI社のリニアレギュレーターのLM317を例にとると、フィードバックピンの漏れ電流が100uA(max)と規定されております。
LM317データシート : https://www.ti.com/lit/ds/symlink/lm317.pdf

そのため、出力電圧(Vo)は分圧抵抗のGND側(R2)と漏れ電流(Iadj = 100uA)を加味した値が必要になります。
Vo = Vref * ( 1 + R2 / R1 ) + ( Iadj * R2 )

最新の降圧スイッチングレギュレーター(LMR51440)では、nAオーダーとなっており、分圧抵抗値による影響は最小限になっております。
LMR51440データシート : https://www.ti.com/jp/lit/ds/symlink/lmr51440.pdf