- 公開日:2021年06月16日
- | 更新日:2022年11月30日
マイコン初心者が色判定可能なマシンを作ってみた 第5話「ま、さ、か、~最大のピンチ!!!~」
- ライター:四代目ビリーK
- マイコン
こんにちは。“四代目ビリーK”です。
前回の第4話ではソフトウェア作成についてお話させて頂きました。
第4話「ソフトウェアを作ろう!~マイコンとの闘い~」
そして、いよいよ製品としてハード&ソフトが完成しましたので動かしてみます!!
感動のフィナーレに向けた最後の仕上げです!とても気合が入ります!
今回の目的は、動かないソフトのチェックやさらなる改善を目指したバージョンアップです。
現在の進捗状況です。もう残り金曜日午後の0.5日しかありません!
早く進めて行きたいと思います!
一旦ソフトウェア作成でハードをばらしていましたので、もう一度マイコンに各ユニットを接続していきます。
マシンのフタを開けます。
各ピンに各ユニットをつなげていきます。とても慎重に。
- ブザー、スイッチ、照度センサー: 8本
- LEDマトリクス: 4本
- カラーセンサー: 24本
計 36本の配線を基板に取り付けていきます。
(設計段階でのミスですが空中配線で大変な事になっております)
慎重に。
慎重に。
慎重に。
事件が起こりました…
ハードの配線がちぎれる
配線が絡まり、次々に導線とピン(メス)の接続部分がちぎれました。
絶望です。
とはなりません。
もう、2、3回絶望は味わいました。
何より、期限が迫りすぎているためポジティブにならないといけません。
これはハード構成を見直すための絶好のチャンスだと。
冷静になり、まずは先輩へ報告しどうしていくか相談にのって頂きました。
全部をやり直すには時間が足りません。
優先順位をつけ最もメインとなる機能(ハード部分)から修理することにしました。
こちらです。
カラー判定(カラーセンサーとLED) >> LEDマトリクス >> スイッチ、ブザー、照度センサー
です。
では取り組みましょう!!!
必死に修理
とは言っても、必死になるしかありません。余裕はありません。
まずは配線がちぎれないよう、結束バンドで束ねたり、グルーガンを用いて配線部分を強化しました。
ハードを分解し、1個1個のパーツを補修していきます。
全部やるだけで相当な時間を要しました。お昼すぎだったのが、気づけば夜…
どうしましょう。
報連相発動します。
優先順位をつけデバック
一旦、ハードウェアの修理は完成しました。
ただ、ここからソフトウェアの全部をデバックするのには厳しいです。
(配線を補強した部分)
もう夜ですが、このままでは製品として動きません。
パニックになりました。
先輩方と相談し、土日出社の許可をもらい、ソフト&ハードウェア統合とデバックを2日間ですることにしました。
土曜日になりました。
まずはLEDマトリクスとカラーセンサー、LEDに取り組みます!
慎重に配線をし、電源が入ることが確認出来ました!
いよいよ第4話で作成したソフトウェアを全体のプログラムに落とし込み、それが動くかどうか試していきます。
使用したのは、TI社の「Code Composer Studio」です。これをもちいてSTEP実行などをしながらデバックしていきます。
何度か試しながら、
・LEDマトリクスのタイマー
・カラーセンサーによるカラーデータ取得
・取得したカラーデータをLEDへ反映
の3つのメイン機能は確認出来ました!!
良かったです。
そしてLEDの配列を少し変えた時、
バチッ!!!パン!!!
このエレクトロニクス業界では最も嫌なBGMが聞こえました…
一瞬、時が止まりました…
LED 6つのうち、1つをVCCとGNDを間違えて接続してしまいました。
このLEDは内部が焦げてしまい使えなくなりました。
しかし、幸いなことに間違えなかった残り5つは無事でした。
ホッとしたのはつかの間…
な、なんとLEDマトリクスが反応しなくなりました…
配線チェックを何度もし、テスターで何度も確認しましたが…
一向にタイマー表示が出来ません。
恐らく、いや、もうこれしかないと考えられることがLEDショート事件です。
他の部品はショートした際大丈夫でしたが、何らかの形でLEDマトリクスに影響を及ぼしたようです。
しかし、この経験をしたことでショートさせた場合に機器へ及ぼす影響を学ぶことが出来ました。
一旦、現状を整理します!
- LEDマトリクスのタイマー →ショートで崩壊
- カラーセンサーによるカラーデータの取得 →これは無事です!!
- 取得したカラーデータをLEDへ反映 →これは無事です!!
カラーセンサーの調整をし、無事LEDへ反映させることにも成功致しました!
実はこの時点で、日曜日の午後です。
どうしましょう。
今からスイッチ、ブザー、照度センサーを確認していますと、夜が明けそうです。
完成に向けて!!!
もう無我夢中でやるしかありません。
動かして、製品として何か特徴的なもの(今回はルービックキューブ®のカラー判定)つけないと、エンターテイメント出来ません。
こんなビックイベントが起こるとは夢にも思っていなかったです…
果たして製品としてどこまで面白いものになるのか!?
第4話の後にフィナーレする予定でしたが、次回こそいよいよ本当の最終回フィナーレ第6話です。
※ルービックキューブは株式会社メガハウスの登録商標です。
マイコン初心者が色判定可能なマシンを作ってみたシリーズ一覧
第1話「仕様を考えよう!製作実習はじまる!!」
第2話「カラーセンサーの実験をしよう!~はじめてのI2C~」
第3話「ハードウェアを作ろう!~予想外の敵現わる~」
第4話「ソフトウェアを作ろう!~マイコンとの闘い~」
第5話「ま、さ、か、~最大のピンチ!!!~」
第6話「フィナーレ~技術商社のその先へ~」