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ヘッドフォンアンプの電流制限の考え方
デバイス型番:BUF634A下記BUF634AのデーターシートのP.18 「図39.High-Performance Headphone Driver」と同様の回路でヘッドフォンアンプを検討しています。
その際、推奨するヘッドフォンのインピーダンスを63Ωとしたいのですが、お客様が推奨より小さいインピーダンスのヘッドフォンを接続された場合の出力保護についてご教授いただけないでしょうか。・BUF634Aのデーターシート
https://www.tij.co.jp/jp/lit/gpn/buf634a[回路条件]
電源電圧±10V、ゲイン2、BW オープン、1kHz 4Vp-pの正弦波を入力[Spiceでの測定]
a.ターゲットのヘッドフォン(63Ω)を接続して、出力レベルが最大16Vp-p程度になるようにした場合、出力電流は約±124mAとなりました。(Spiceでの測定値)b.インピーダンス32Ωのヘッドフォンを接続した場合、出力電圧 16Vp-p、出力電流±246mAとなり、まだギリギリOKそうです。
c.インピーダンス16Ωのヘッドフォンにすると、出力電圧5.7Vp-p、出力電流±355mA とBUF634Aの電流制限機能により上下ともクリップした波形となります。[質問]
c.のように、BUF634Aの電流制限機能に依存した使い方をしても問題ありませんでしょうか?
(推奨以外のヘッドフォンなので、音が割れたり音質が低下するのは問題ないのですが、デバイスとして問題ないのか心配)それともインピーダンス16Ωのヘッドフォンを接続しても出力電流が250mA以下になるように、BUF634Aの出力とヘッドフォン端子の間に16Ω程度の保護抵抗を入れて保護した方が良いのでしょうか?
その場合、本来のターゲット63Ω時の出力電力が下がり、アンプとしての出力音圧レベルも下がってしまいますし、より小さな8Ωのヘッドフォンを接続されることを想定すると更に大きな保護抵抗が必要になり、63Ω時の出力音圧レベルも下がる...といったことになり、どの程度まで想定すれば良いのか?ということになってしまいます。
kotauzu様
ご投稿頂き、ありがとうございます。
お問い合わせ頂いた電流制限機能に依存した使い方に関してですが、
もしBUF634Aの出力電流を電流制限値(±350mA程度)で使用する場合、デバイスのThermal Shutdown(データシートp.15に記載)が働き、出力が出なくなる(接続したヘッドフォンから音が出なくなる)可能性がございます。
そのため、出力電流250mA以内になるように回路を設計して頂ければと存じます。
(また、設計の際はデータシートp.6 “Output headroom to supplies”も御確認して頂ければと存じます。)
また、「BUF634Aの出力とヘッドフォン端子の間に保護抵抗を入れて保護した方が良いのか」については、アプリケーションや負荷条件によって変わります。そのため、貴社の実機(アプリケーション)で御確認して頂き、保護抵抗を入れるかどうかをご判断頂けますでしょうか。
以上、よろしくお願い致します。
Ottey
Ottey 様
ご回答いただき、ありがとうございました。
電流制限機能に依存した使い方はよくないということで理解いたしました。許容できる負荷までは保護抵抗を入れて出力電流250mAとなるように設計し、許容範囲外の負荷については、接続可能な最低インピーダンスを明記する運用としたいと思います。
kotauzu様
回答を御確認頂きありがとうございます。
追加で申し訳ございませんが、
BUF634Aの出力電流の規定は±250mA(Typical)となっておりますが、
基板放熱特性次第では出力電流を規定値以内になるように設計しても、Thermal Shutdownが働く可能性がございます。
そのため、基板放熱特性も考慮して頂きながら、設計を進めて頂ければと存じます。以上、よろしくお願い致します。
Ottey
Ottey 様
追加ご説明ありがとうございました。
出力電流、基板放熱特性、共に余裕を持った設計としたいと思います。以上 よろしくお願いいたします。
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