ホーム フォーラム Texas Instruments オペアンプ オペアンプ「LM7332MA」のジャンクション温度算出について教えて下さい。

このトピックには1件の返信が含まれ、2人の参加者がいます。5 年、 6 ヶ月前GT GT さんが最後の更新を行いました。

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  • #6301 返信

    ikeda
    参加者

    オペアンプ「LM7332MA」のジャンクション温度算出について教えて下さい。

    デバイス型番:LM7332MA

    神和製作所の池田です。お世話になっております。
    本サイトから下記問合せを5/15に致しましたが受理されているでしょうか。
    されていない場合、検討を開始して頂き、御回答を御願い致します。
    又、恐れ入りますが、本メールが届きましたら「受付けました」の返信メール
    を頂けないでしょうか。宜しく御願い致します。

    問合せ内容:
    オペアンプ「LM7332MA」のジャンクション温度算出について教えて下さい。
    CASE温度を測定する事によってジャンクション温度を算出する場合、
    CASEのどこを温度測定するれば良いでしょうか。
    ジャンクション温度は、
    Tj=CASE温度+[消費電力×熱抵抗RθJC(top)]
    で算出する考えです。
    熱抵抗RθJC(top)は、LM7332のデータシート4ページ「6.4 Thermal Information」に
    記載の55.8℃/Wです。→D(SOIC)パッケージ
    又、消費電力は、OUT端子から出力される信号の[電圧×電流]を差し引いた値で
    良いでしょうか。

    #6319 返信
    GT
    GT
    従業員

    ikeda様

    掲題の件、ご質問ありがとうございます。
    また、再度ご投稿いただくお手間を取らせてしまい、誠に申し訳ございません。

    ICパッケージ表面温度よりIC ジャンクション温度を推定する場合には、
    θJC topではなく、ΨJTの値をお使い頂くほうが有効となります。
    (LM7322 データシートP4に、ψJT=10.7℃/Wと記載されております。)

    「ψJT」を使用した場合のジャンクション温度の求め方は下記になります。
    計算式としては以下のものを用います。
     Tj = Tt + Pd×Ψjt

    Tj::IC ジャンクション温度
    Tt:デバイス パッケージ表面温度
    Pd:IC部での消費電力
    Ψjt:熱パラメータ ψJT

    Ψjtにつきましては、併せて以下の資料をご参考ください。
    http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja451/jaja451.pdf
    資料のP8,9に、パッケージの表面温度の測定点につきましても記載がございます。
    基本的には、パッケージ表面の中心部を測定いただくようになります。

    Ψjtは、ある一定の電力消費をICチップで発生させたときの、ジャンクション温度とケース表面温度を測定し、
    規定されたものになります。
    本来であれば、ジャンクションで消費される電力の全てがジャンクションーケース間を流れるわけでは
    ないのに、そうなっていると仮定して計算していますので、あくまで擬似的な熱抵抗となりますが、
    θjcを測定している環境より実機に近いものとなりますので、ケース表面温度からジャンクション温度を
    推定するには、こちらの値の方が有効なものとお考え頂けると思います。

    一般にθjcの 1/5~1/10 程度、またはそれ以下の値となっております。
    Ψjt もある特定の基板(JEDEC基板)での測定結果ですので、やはり基板が変わればΨjtの値も変わりますが、
    ジャンクション‐周囲間の熱抵抗θjaに比べて非常に小さな値となりますので、実機でのΨjtが
    記載のΨjtに対して差があったとしても、それほど大きな影響があるとも考えにくいことになります。

    また、消費電力については、記載いただきました出力電流による電力消費のほか、OPAMP自体の
    回路電流による電力消費も考慮いただく必要がございます。

    OPAMP自体の消費電力P_opamp=Icc×(V+ - V-)
    Icc:OPAMPの消費電流 V+:OPAMPの+側電源電圧 V-:OPAMPの‐側電源電圧

    OPAMPの出力電流による電力消費 P_out
    ソース電流の場合=(V+ – Vo)×IL=(V+ – Vo)×Vo/RL
    シンク電流の場合=(Vo – V-)×IL=(Vo – V-)×Vo/RL
    V+:OPAMPの+側電源電圧 V-:OPAMPの‐側電源電圧 RL:負荷抵抗 Vo:出力電圧 IL:出力電流

    OPAMPの電力消費は、P_outとP_opampの合計となります。

    どうぞ宜しくお願い致します。

    GT

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