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このトピックには5件の返信が含まれ、2人の参加者がいます。5 年、 4 ヶ月前に Kato さんが最後の更新を行いました。
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LDC0851センサ設計手順
デバイス型番:LDC0851LDC0851のデータシート9.1.1.2 Sensor Design Procedureの項目2のfSENSORの周波数はどのように決めたらよろしいでしょうか。ご回答の程宜しくお願いいたします。
iwa 様
LDC0851にはExcelベースのToolが準備されておりますので、以下のURLより入手願います。
Excel File “LDC_Tools-ext49.xlsx”を開いて頂き、Sheet “LDC0851_calc”をご参照下さい。Inductive Sensing Design Calculator Tool (Rev. E)
http://www.ti.com/lit/zip/slyc137また、Application Noteも多数用意されておりますので、こちらも合わせてご確認頂けますと幸いです。
http://www.ti.com/product/LDC0851/technicaldocuments
Kato
Kato様
ご回答いただきありがとうございました。
fSENSORの周波数はご回答いただいたToolで求まることが分かりました。LDC0851につきまして追加で質問がございます。
スイッチング距離はセンスコイルの直径に並列コイルの場合は×0.4×(1-(ADJcode/16)
積層コイルの場合は×0.3×(1-(ADJcode/16)と理解しておりますが
スイッチング距離はセンスコイルの直径とADJcodeに関係しておりますが
ほかの要因でスイッチング距離に誤差が生じることはないのでしょうか。
誤差要因がある場合、誤差要因の内容と計算で誤差を算出する方法をご教授いただけますでしょうか。
(最悪条件でどの程度スイッチング距離のずれが出るか知りたいです。)ご検討の程、宜しくお願いいたします。
iwa 様
検出距離は以下の2点で決まります。
1. Switching Distanceは磁界の強さの関数
2. Reference CoilとSense CoilのMatching前者に関しましては磁界の強さがCoilの直径によって決まるため、
Switching DistanceはCoilの直径に係数(0.3 or 0.4)を乗じています。
後者に関しましては2つのInductanceのMismatchが検出距離の誤差になります。
SMD Coilも使用可能ですが、個体バラツキにより検出距離もバラツキます。
このような背景からMatchingが比較的取り易いPCB Coilの使用が推奨されています。
最悪条件の誤差に関しましてはPCBへのCoilの作り込みに依存する部分ですので、
明確に提示することが出来ません。
ご参考までに以下のEVMをご購入頂き、実際に使用してみはいかがでしょうか?LDC0851EVM
http://www.ti.com/tool/LDC0851EVMKato
Kato様
ご回答いただきありがとうございます。
検出距離について承知いたしました。ご提案いただいたLDC0851EVMにつきましてはすでに購入し動作は確認しております。
たびたび申し訳ありませんが追加の質問がございます。
質問1,2は添付ファイルにございますのでご参照ください。
3:教えていただいたLDC_Tools_ext49.xlsxのシートSpiral_Inductor_DesignerのCopper thicknessはどこの厚さでしょうか?
基板が4層で外装と内装で銅厚が違う場合にどう設定すればよいでしょうか。
4:LDC_Tools_ext49.xlsxのシートLDC0851_calcのsensor characteristics with target interactionのターゲット材料が
アルミ製ディスクでセンサーと同じサイズと記載がありますがアルミ製ディスクでない、同じサイズでない場合の計算はできないの でしょうか。私の仕様としてはターゲット材料はステンレスSUS304でサイズはセンサーより大きいです。
5:LDC_Tools_ext49.xlsxのシートLDC0851_calcにSide-bySide Coils Proximity Estimatesがございますが、
積層コイルのProximity Estimatesはありますでしょうか。
6:ターゲットとセンスコイルの間にポリカーボネート樹脂+ABS樹脂の材料の物があってもターゲット距離に影響はないでしょうか。
7:TIのLDC0851のHPにあるDesign with LDC0851という設計ツールがございますがこのツールの説明書はございますでようか。
Filter機能が使えなかったりOpen Designが起動しなかったりいたします。
こちらを用いれば最適なPCBが容易に設計できると認識しておりますが正しいでしょうか。お手数をおかけいたしますがご回答の程、宜しくお願いいたします。
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iwa 様
明確にお答え出来ないところもございますが、以下の通りご回答させて頂きます。
ご質問1
LDC0851の動作原理ですが、Sense Coil(Ls)とReference Coil(Lr)のInductanceの比によって
Switching Point(High/Low出力の切り替わりPoint)が決まります。Switching Point
– Ls > Lr : “High Output”
– Ls < Lr : “Low Output”上記を踏まえますと、Target1とTarget2がそれぞれが個別にSense Coilに近づくことで
Inductanceは変化すると思われますが、同時にReference Coilにも影響が出てしまいます。
TargetがSense Coilだけでなく、Reference Coilにも近づくことで、”Ls < Lr”を
満たせない可能性があります。ご質問2
実現可能と思われますが、実際にご評価頂くことを推奨させて頂きます。
また、LsとLrをそれぞれ2つのCoilを使用されることを想定されておりますが、
Coilの形状を変更し、LsとLrをそれぞれ一つのCoilで対応してはいかがでしょうか?
TIでは以下のようなCoilもPCB状に形成した実績があります。Reference Coil Board Evaluation Module
http://www.ti.com/tool/ldccoilevmまた、Threshold Adjust Modeにより閾値を変更することでより自由度が増すと思われます。
LDC0851EVMをご購入済みとのことですので、Threshold Adjust ModeによりLs側に硬貨を
のせてADJを調整し、実験してみて下さい。ご質問3
明記されておりませんので、全層1ozで計算されていると思われます。
外層と内層でCu厚が異なるとのことですが、基本的に1oz以上の銅箔厚でしたら、
問題ないと考えます。ご質問4
Target材料がステンレスSUS304ということですので、LDC0851_calcは対応していないと思われます。
LDC0851EVMをご購入済みとのことですので、EVMでTarget材料の違いでどの程度、検出距離に
影響が出るのかをご確認頂けますと幸いです。ご質問5
残念ながら、Stacked CoilのProximity Estimatesは提供されていないようです。
以下のApplication Noteのみの提供です。LDC0851 Stacked Coil Design Considerations
http://www.ti.com/lit/an/snoa982/snoa982.pdfご質問6
知見を持ち合わせておりませんが、モールド樹脂に伴うセンサからの浮遊容量により
当初の設計見積りから共振周波数が変化するかもしれません。
但し、LsとLrの両方に適応されるのであれば、相対精度は保たれると思われます。ご質問7
Windows10のPCでDesign with LDC0851を使ってみましたが、ご指摘の通り、
“Retrieving Design”でハングアップしてしまいます。
以下のWeb Toolは使えるようですが、シンプルなCircularの対応のみとなります。
Stacked CoilもこのWeb ToolによりCAD情報をExport出来るはずですが、
今は出来ないようです。Coil Designer
https://webench.ti.com/wb5/LDC/#/spiralsKato
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