ホーム › フォーラム › Texas Instruments › 電源IC › LM3478MM 起動電流
このトピックには24件の返信が含まれ、2人の参加者がいます。4 年、 8 ヶ月前に Polnaref さんが最後の更新を行いました。
-
投稿者投稿
-
wdwune様
御指示頂きました回路例はSepicコンバータであり、昇圧コンバータとは設計方法が根本的に異なります。
昇圧コンバータはVin,Voutの電圧比からなるON_Dutyに従いインダクタに電力を蓄え、OFF_Dutyにてインダクタに蓄えられた電力を吐き出すことで昇圧を実現いたします。
Sepicは図中のL1,L2のインダクタンス比でDutyが決定され、昇圧に必要な電力の上限はCsepにより決定されます。SepicはL1,L2,Csepが疑似的なトランスのような動作を致します。>> 平均電流が抑えられる
前述のように、SepicはDutyがVin,Voutの電圧比ではなく、L1,L2のインダクタンス比で決定されるため、組み合わせ次第でDutyの「広がり過ぎ」を抑えることができ、結果的にピーク電流が抑えられます。
平均入力電流はVout*Iout/Vinの式で現わされるため、平均入力電流を小さくするにはVout又はIoutを小さくするか、Vinを大きくするしかありません。>> 使用するコンデンサの種類
セラミックコンデンサでも可です。必ず両極性のコンデンサを御使用ください。Polnaref
Polnaref 様
Csepの容量を大きくするほど昇圧可能な電力が大きくなる
という考えでしょうか?また、追加で1点質問があります。
添付した波形は、入力電源に電流制限を設けた際の起動波形になります。
(青:Vds , 水:Vin , 桃:Id , 緑:Vout)入力印加直後、入力電圧がUVLO閾値電圧 2.8V以下となり
発振していないと考えられるのですが入力電圧が上昇していないにも関わらず
発振を開始しているのはなぜだと考えられますでしょうか?また、起動直後から入力電圧が低いとUVLOが働かないなどあったりするのでしょうか?
以上、よろしくお願いします。
Attachments:
wdwune様
>> Csepの容量を大きくするほど昇圧可能な電力が大きくなるという考えでしょうか?
はい、トランスに例えるなら、コンデンサの容量はコアサイズに相当します。>> 入力電圧が上昇していないにも関わらず
>> 発振を開始しているのはなぜだと考えられますでしょうか?
個体毎の特性バラツキによるものと思われます。以上、よろしくお願い致します。
PolnarefPolnaref 様
Csepに対してはわかりました。
ありがとうございます。起動時の波形に関して
個体毎のバラツキでは説明がよくわかりませんでした。
個体を変えて測定したら起動するものとしないものがあるということではなく
先ほどの投稿の添付波形の通り、入力を印加し続けていた際に
入力電圧が上昇していないのに、発振を開始したということです。起動時は、UVLOは働かないのでしょうか?
また、起動時の内部動作を教えてください。(①Vin ?V 以上印加 , ②内部基準電圧生成 ③・・・ etc)以上、よろしくおねがいします。
wdwune様
>> 起動時は、UVLOは働かないのでしょうか?
働きます。
御送り頂きました波形では、Vin(水色)は凡そ3V程度と見受けられます。
スイッチングが開始された時点のVin端子の電圧をお知らせ頂けますでしょうか?以上、よろしくお願い致します。
PolnarefPolnaref 様
添付波形はスイッチング開始の波形を拡大したものとなります。
(青:Vgs , 水:Vin , 桃:Id , 緑:Vout)
Vinのレンジは拡大しております。この時、発振前後で電圧は変化しておらず、共に2.72V となっています。
以上、よろしくお願いします。
Attachments:
Polnaref 様
追加付属回路の検討を行い、技術資料に記載してあった回路(図①)を追加検討していますが
起動時の波形が図②のようになりました。(図③はスイッチング波形となります。)この際の波形より、正常動作をしていないのではないかと考えています。
正常動作していないと考えられる場合、どこの定数を変動させるのが良いのでしょうか?使用定数
L1=15uH
L2=47uH
Rcl=0.47Ω
Rb=1kΩ
Csep=4.7uH (~7uHまで変動させたが効果なし)以上、よろしくお願いします。
Attachments:
説明に不備がございました。
各波形は下記を示します。
青色:Vgs , 桃色:Id , 緑色:Vout , 水色:Vin以上よろしくお願いします。
wdwune様
メーカーへ回路図と波形を送り事象について質問いたします。
回答までしばらくお待ちください。Polnaref
wdwune様
メーカーより見解が得られましたので御報告申し上げます。
まず、snva742.pdfは5V入力/12V出力を条件としており、Vinが5Vより低い条件においては前提として最適化されておりません事、御了承ください。
参考として2.8V入力/24V出力における定数設定(設計ツール)画面を添付いたしましたので御参照ください。
LM3478を用いてsnva742.pdfの回路を構成し、Vinが2.97V(UVLO_Max)より低いところから起動を開始した場合、スイッチングの度にVinが変動し、わずかな変動であっても正常軌道に必要なVinの閾値を下回る可能性があり、その度にスイッチングを停止、結果Dutyやfswが疎らになっていると思われます。
特に出力インピーダンスが高い入力ソースを用いた場合、その傾向が顕著に現れます。
対策としてはFA/SD端子を用いて、Vinが規定値未満においてはデバイスをDisableにすることをお勧め致します。Sepicトポロジーに関する詳細な解説は、下記URLを御参照ください。
http://www.ti.com/lit/an/slyt309/slyt309.pdf御参考になれば伊幸で御座います。
PolnarefAttachments:
-
投稿者投稿